第3回目のレビューは
M&Oplaysプロデュース『家族の基礎~大道寺家の人々~』です!
この舞台の作、演出を手掛けている倉持さんはコメディ作品を多く手掛けています。
倉持さんのコメディ作品はとにかくカオスなイメージで(笑)
今回も素晴らしいカオスっぷりでした。
また、倉持さん作品のシアターコクーン公演は初で、さらに、林遣都さんが今回が初舞台ということでとても楽しみにしていました。
今回の作品は、場面がコロコロ変わる、とてもスピード感のある作品でした。
場面がコロコロ変わるということは、暗転が多いのかと思いますけど、暗転のシーンはひとつもなく。
回転式ステージを使用し、流れるように次のシーンへとつなげていきました!
ここまで回転式ステージを象徴的に用いた作品は初めてです。
ステージが回転している間も演者は最低ひとりは舞台に出続けているので、まるで継ぎ目のないドラマを見ているような感覚でした。
とにかく演者のみなさんがパワフル!!
120%振り切っていました(笑)
そして、聴いているこっちが追い付かなくなるほどセリフの応酬。
言葉と言葉が舞台上で火花を散らしていました。そのパワーに圧倒。
そして、ひとりひとりのキャラクターが個性的すぎる!
大道寺家の父親である松重豊さんは自分の10歳の幼少期を全力で演じ、会場が笑いと驚きでザワザワしていました(笑)
母親役である鈴木京香さんもだいぶ振り切ってる役で、普段コメディ作品に出られているイメージがない分、驚きましたし、面白かったです。
林遣都さんと夏帆さんの兄妹ケンカが、絶対そんな兄妹いないだろって思うんですけど面白いっていう(笑)
次から次へと大道寺家にいろんな問題が発生するもんだから、起承転結の"転"を何度も見ている感覚で、「8時間くらい余裕で観れるな、、」と思ってしまいました。
視覚的にもおもしろい作品です。
もちろん、ストーリーは間違いなく面白い。
ただ、色鮮やかなステージに衣装、そして、プロジェクションマッピングを用いた演出。視覚的にもワクワクさせてくれる舞台でした。
コメディ作品と言っても、この舞台の軸はやっぱり家族の話です。
人間対人間の話。それぞれが抱えている悩みや苦しみが笑いの要素とうまく混ざりあい、新しいジャンルのコメディ作品を見ているような感覚でした。
私は今回、25歳以下が購入できる「U-25チケット」で観劇しました。
チケットぴあで当日引換券を購入する形なので、当日まで座席はわからないですが、
1階中央後方のとても見やすい席でした。
普通のチケットよりも安い「U-25チケット」だからといって見づらい席になったことは
私の経験上ほぼありません。
若いからこそ安く観劇できるので、この特権を利用しないのはもったいない!
ぜひ、若い人たち、足を運んでみてください!
【公演情報】
『家族の基礎~大道寺家の人々~』
出演:松重豊 鈴木京香 夏帆 林遣都 堀井新太 黒川芽以 山本圭祐 坪倉由幸
眞島秀和 六角精児 長田奈麻 児玉貴志 粕谷吉洋 水間ロン 山口航太
近藤フク
公演日程: 東京:2016年9月6日(火)~9月28日(水) Bunkamuraシアターコクーン
愛知:2016年10月1日(土)~10月2日(日) 刈谷市総合文化センター大ホール
大阪:2016年10月8日(土) ~10月10日(月祝) 梅田芸術劇場シアター・ドラマシティ
静岡:2016年10月16日(日) 浜北文化センター 大ホール
観劇日:2016年9月11日(日)13:00公演