『書きます!#観劇レビュー』

鑑賞した舞台のレビューをただただ書き残していきます!

大人計画『もう、がまんできない』を観劇した感想(ネタバレあり)

今回のレビューは、大人計画「もう、がまんできない」です。


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新型コロナの影響で、3年前の上演は全公演中止となってしまった本作。WOWOWで収録放送はしたものの、3年越しの劇場での上演となりました。

 

クドカンワールドでしたし、でたらめなストーリーでしたけど、場面ごとの繋がりや展開があって、ひとつの作品になっていました。クセ強キャラクター大渋滞のおもしろ作品でした。

 

阿部サダヲさん、皆川猿時さん、荒川良々さん、平岩紙さんらいつもの大人計画メンバーに加え、客演として仲野太賀さん、永山絢斗さんが参加。

 

阿部サダヲさんもそうですけど、仲野太賀さんも巻き込まれ型主人公がよくお似合いで、おふたりとも周りのクセ強キャラクターに振り回されている感じがたまらなく可笑しかったです。

 

永山絢斗さんはポンコツ若手芸人役で、とにかくアホ。顔がキリッとしている人にめちゃくちゃアホな役を演じさせると笑えてくるというか、良いですよね。

 

この作品の舞台は渋谷の裏路地にある古いビルの屋上と高級マンションのバルコニー。

地上からかなり上の、おそらく地上20メートルほどの2つの空間で繰り広げられる様々な出来事が徐々に交差していく展開。屋上とバルコニーですので、2つの空間を歩いて自由に行き来できるわけではなく、観客は左右に配置されている屋上とバルコニーを首を振りながら観ていくというのが面白かったです。暗転もほぼないので、途切れることなくスピード感ある展開を作り上げていて良いなと思いました。

 

観客によって見る視点が異なって、わたしは右のバルコニーの展開を見ていて、隣に座っていた方は左の屋上でのストーリーを見ていて、というように同時に物語が進む場面もあったりしました。

 

全体的にテンポ感も良く、休憩なしの2時間5分。展開が読めないからこその、心が弾む時間でした。

 

 

【公演情報】

 

作・演出:宮藤官九郎

 

出演:阿部サダヲ、仲野太賀、永山絢斗、皆川猿時、荒川良々、宮崎吐夢、平岩紙、少路勇介、中井千聖、宮藤官九郎

 

公演日程

東京公演:2023年4月14日(金)〜5月14日(日) 本多劇場

大阪公演:2023年5月18日(木)〜5月31日(水) サンケイホールブリーゼ

 

観劇日:2023年4月22日(土)18:00公演