第15回目のレビューは、cube 20th. presents 音楽劇『魔都夜曲』です。
主演は藤木直人さん。上海に降り立つひとりの日本人、白河清隆を演じております。
時代は1930年代の上海。そこに降り立つひとりの日本人と、上海で暮らす人々が織りなすストーリー。
それぞれが成すべき思いが交錯し、とある事件を引き起こす。そして事件は思わぬ方向へ。私自身ストーリーに何度も裏切られました・・・!
そしてジャズの生演奏により、一層上質な演劇空間へと観客を誘います。
やはり生演奏は音が胸に直接響いてきますし、その場面の心情を彩る最高の装飾となります。
「音楽劇」ということで、どういう風にストーリーに音楽が絡んでいくのか、また、どのように演出がなされるのかとても興味がありました。
ミュージカルとは全く異なり、ストレートプレイの中にジャズが絶妙に絡み合い、随所でジャズライブに来たかのような感覚になります。純粋に音楽を楽しむ時間が何度もあり、上質なジャズ空間を体感しました。
また、舞台セットと転換のスピードが秀逸で、感動しました。
転換にムダがひとつもない。大きな場面転換が多かったですが、舞台の上と下、光と影を上手に利用しておりました。
そして、何度も裏切られるストーリー。でも最後は幸せな終わり方になっているので、観終わったあとはスカッとします。
あと、とにかく藤木さんがかっこよかったです(笑)
演じているキャラクターも、素直で人を信じる強い心を持っている役。とっても似合っていました。
7月29日までの公演ですが、まだチケットが残っている公演があるそうです。
かなり面白い作品だったので、行こうか迷われている方、ぜひ観に行ってください!
【公演情報】
観賞日:2017年7月17日(月祝)13:00公演