今回のレビューは、室龍太主演「コムサ de MANZAI!」です。
毎年主演舞台を数多くこなし、関西を中心に活躍されているジャニーズの室龍太さんが、冴えないテレビマンのコムサを演じる本作。
室さん演じるコムサがクセの強いキャラクター達に翻弄されるドタバタコメディですが、昨年も「コムサ de マンボ」という作品が上演され、本作はその続編。
今回も昨年に負けず劣らずの大クセキャラが登場しまくりでした。
今回の脚本と演出は品川庄司の品川さん。漫才ギャングなど数々の小説を執筆しており、作家としての才能もお持ちの方ですので、本作も芸人ならではの視点を描きつつ、コメディ色の強い面白い作品に仕上がっていました。
昨年の「コムサ de マンボ」から引き続き登場するキャラクターもおりますが、今回室龍太さんと劇中で漫才を披露するあべこうじさんはコムサシリーズ初登場。
あべさんは劇中でも芸人役を務めており、ほぼあべこうじさんのままでしたが(笑)もともと大好きな芸人さんなので舞台で観ることができて感激でした!
品川さんがあべこうじさんの相方として声だけ出演されていたのですが、解散を切り出す電話のシーンでの品川さんの声の演技がとんでもないリアリティがありました。お笑い芸人だからこそ、解散を切り出す言葉に生々しさがあり、会場の空気もぴりっとなるような緊迫感がありました。
あべさんも品川さんも演技がお上手。芸人さんて演技上手い。
室龍太さんが漫才を披露するということで注目されている本作ですが、舞台の後半にあべこうじさんと丸々1本がっつり漫才を披露しておりました。
それがまた普通に面白い!!!!
俳優さんの漫才ってあまり上手じゃないことが多いと感じていて、おそらく声の出し方と目線だと思うんですが、室さんは本当に上手い。
室さんの関西弁ツッコミがキレキレで、テンポの良い漫才を見せてもらいました。
前作もそうですが、どこまでが台本でどこからがアドリブなのかが全く分からない。かなり自由に演者の方々がボケているシーンもあり、アドリブだとしても全てのボケを拾う室さんの技術は、ジャニーズを超えて完全に芸人の域なんだよなぁ。
【公演情報】
「コムサ de MANZAI!」
作・演出:品川ヒロシ
公演日:
東京公演 2022年9月15日(木)~9月21日(水) ヒューリックホール東京
大阪公演 2022年9月30日(金)~10月2日(日) 松下IMPホール
静岡公演 2022年10月7日(金)~10月8日(土) 静岡市民文化会館中ホール
観劇日:2022年9月20日(火)18:00公演