『書きます!#観劇レビュー』

鑑賞した舞台のレビューをただただ書き残していきます!

ミュージカル『next to normal』を観劇した感想

第82回目のレビューは、ミュージカル「next to normal」です。

 


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2009年の初演から13年の時を経て2度目の日本上演となった本作。

ミュージカル=HAPPYというイメージがあったのですが、そのイメージを覆す苦しいストーリーでした。ですが、一筋の光の見える終わり方で、なんだかホッとしました。

 

とある家族の物語

 

家族の崩壊と再生を描いた物語で、家族だからこその難しさ、子供への歪んだ愛情など、心の苦しくなるストーリー展開でした。フィクションだけれど、100%現実に起こりえないとは言い難いリアルさを帯びていて、「もし自分の家族だとしたらどうしよう・・・」と、観客全員が自分事として考えてしまうようなストーリーだったのではないでしょうか。

 

 

ダブルキャストでの上演

 

本作はダブルキャストで、二つのチームが交互に出演しています。

 

そして、本作の見どころは、圧巻の歌唱力!

今回観劇したのは主演の安蘭けいさんチームだったのですが、安蘭さんをはじめ、海宝直人さんや昆夏美さんら、ミュージカルで大活躍されている方々の圧倒的な歌唱力。

 

そして、安蘭さん演じるダイアナの夫役の岡田浩輝さん。テレビドラマでよく拝見していたのでミュージカルのイメージが無かったのですがなんと・・・!歌のうまさたるや・・・。一番の驚きでした。

 

そして昆さん演じるナタリーと恋に落ちるヘンリー役にA.B.C-Zの橋本良亮さん。本格的なミュージカル初挑戦とのことですが、純粋で爽やかなキャラクターにぴったりで、全体的に暗いストーリーにひとときの優しさを届けてくれました。

 

久々にここまでのガチミュージカルを拝見したのですが、ほぼ全編歌だったので驚きました。ミュージカルだとしても、もう少し台詞の箇所があるイメージだったのですがほぼ無く、全てメロディに乗せて歌うという非常に難しい演目だったかと思います。

 

ここまで歌の上手い人たちの歌を聞くともはやストレス発散効果があるかのようで、体が軽くなる気がしたんですが(気のせいだと思いますが)、ストーリーは重々しくとも、登場人物それぞれの”生きること”に対するパワーに圧倒された2時間でした。

 

 

【公演情報】

 

ミュージカル「next to normal」

 

音楽:トム・キット

脚本・歌詞:ブライアン・ヨーキー

演出:上田一豪

 

出演者:

【Aチーム】安蘭けい、海宝直人、岡田浩暉、昆夏美、橋本良亮(A.B.C-Z)、新納慎也

【Bチーム】望海風斗、甲斐翔真、渡辺大輔、屋比久知奈、大久保祥太郎、藤田玲

 

東京公演:2022年3月25日(金)~4月17日(日) シアタークリエ

兵庫公演:2022年4月21日(木)~24日(日) 兵庫県立芸術文化センター 阪急中ホール

愛知公演:2022年4月29日(金・祝) 日本特殊陶業市民会館 ビレッジホール

 

 

観劇日:2022年4月10日(日)18:00公演